こんにちは、Re・maison(リ・メゾン)の梅田です。
農地は、戸建や土地とは売却のルールがまったく違います。
実際の相談で多いのが次の声です。
「相続した農地を売りたいけどどうすれば?」
「農地って勝手に売れないって本当?」
「農地の価格の調べ方がわからない」
「税金が高いって聞いたけど…?」
結論から言うと、
農地は“農地法”により自由に売れない。
売却には許可が必要で、用途が変わると手続きも税金も一気に変わる。
この記事では、
農地売却の基本、手続きの流れ、価格の調べ方、
そして注意すべき税金まで、実務ベースで徹底解説します。
1.農地は「自由に売れない土地」である
農地は、宅地や雑種地とは扱いが別物です。
■ 農地法により“勝手に売れない”
買主が農業者かどうか
農地として使うのかどうか
これらが厳しくチェックされます。
農地は次のように分類され、手続きが異なります。
田・畑(農地)
市街化調整区域の農地
市街化区域の農地(将来転用可能な場合も)
“どの農地か”で売却難易度が大きく変わります。

2.農地を売却する方法は3種類
農地を売りたい場合、手続きは大きく3パターン。
■ ① 農地のまま農家に売る(農地法3条許可)
買主が農業者であること
農地として継続利用すること
農業委員会の許可が必要
もっとも一般的だが、買主が少ないのが現実。
■ ② 宅地などに転用して売る(農地法5条許可)
農地を宅地・駐車場・倉庫などに用途変更
事前に許可が必要
許可が出れば宅地として売却できる
ただし
市街化調整区域では許可がほぼ下りない
→ 売却の難易度が高い。
■ ③ 転用せず農地として買主が見つからない場合、買取を検討
農地専門の買取業者や隣地農家が買うケースもありますが、
価格は低め。

3.農地の価格の調べ方
農地の価格は、宅地と違い相場が分かりにくいです。
目安となる調べ方は次のとおり。
■ ① 公示地価・基準地価
農地が周辺の地価の影響を受ける場合に参考になる。
■ ② 農地の固定資産税評価額
市区町村から通知される評価額が目安。
■ ③ 農業委員会・地元農家の売買事例
近隣の農地売買価格がもっともリアル。
■ ④ 不動産会社の査定
転用可能性・需要の有無で査定額が大きく変わる。
※農地は “転用できるかどうか” で価値が2倍以上変わる こともあります。
4.農地売却でかかる税金
通常の土地売却同様、農地売却でも税金が発生します。
■ ① 譲渡所得税(利益が出た場合)
保有期間
5年以内:短期 → 税率39%
5年以上:長期 → 税率20%
■ ② 農地の転用に伴う税金(固定資産税の増加など)
宅地化すると税率が上がることもある。
■ ③ 相続した農地の場合の特例
農地を相続した際、相続税の納税猶予制度があるが、
売却すると猶予が外れるケースもあるため要注意。
税金は“農地の種類・用途変更・個人の状況”によって変わるため、
事前の確認が必須です。

5.千葉市で農地売却するときの注意点
千葉市は農地の種類が多く、売却の難易度がエリアで大きく変わります。
■ ● 市街化調整区域は売却が難しい
転用許可が下りにくく、農地のまま売る必要あり。
■ ● 売却に時間がかかる
農業委員会の審査が毎月で、許可まで数ヶ月かかる。
■ ● 宅地転用できる農地は価値が大きく上がる
用途変更できる場合は売却戦略が変わる。
■ ● 隣地農家が買うケースが多い
農地は“隣地が一番の買主”と言われるほど。
千葉市で農地売却をする場合、
農地法+エリア特性+転用可能性
この3つの確認が欠かせません。








