こんにちは、Re・maison(リ・メゾン)の梅田です。
近年、相続や空き家問題で急増しているのが
“負動産(ふどうさん)” です。
相続したけど使い道がない
固定資産税だけ毎年かかる
老朽化が進んで解体費が高額
売ろうとしても買い手がつかない
こんな不動産は“資産”どころか、
もはや所有者にとって 負担となる不動産=負動産 と呼ばれます。
結論として、
負動産は放置すればするほど負担が増え、
いずれ“売るにも売れない”状態になるため、
早めの対応が最重要。
この記事では、
負動産の特徴、放置するリスク、
実際の処分方法、
千葉市で多い負動産のケースまで
専門家目線で徹底的に解説します。
1.“負動産”とは?
負動産とは、
維持費・管理負担・リスクが“資産価値を上回ってしまった不動産”
のこと。
つまり“持っているだけで損をする土地・建物”です。
具体的には次のような問題があります。
利用価値がない
売却価格が極端に低い
解体・管理・税金の負担が重い
権利関係が複雑で処分しにくい
特に相続で突然所有者が増えるケースが多いのが特徴です。

2.なぜ負動産が増えているのか
負動産が急増している背景には、
次のような理由があります。
■ ① 高齢化による空き家の増加
人口減少で家が余る時代。
■ ② 地方の不動産価値の下落
需要のないエリアは価格がつきにくい。
■ ③ 解体費の高騰
古家を壊すだけで数百万円かかることも。
■ ④ 平成初期の宅地化で“再建築不可”が発生
都市計画・接道の問題が多い。
■ ⑤ 相続で複数人の共有状態
全員の同意が取れず売れない。
こうした要因が重なり、
“処分に困る不動産”が年々増えています。

3.放置すると起きるトラブル
負動産を放置すると、問題は確実に大きくなっていきます。
■ ① 固定資産税の負担が続く
使っていなくても必ず発生します。
■ ② 老朽化が進み修繕や解体費が上昇
数年放置するだけで解体費が倍近くになることも。
■ ③ 台風・地震で倒壊・飛散リスク
所有者責任で損害賠償の可能性。
■ ④ 近隣クレーム(雑草・害獣・臭いなど)
トラブルが起きてから慌てるケースが多い。
■ ⑤ ゴミの不法投棄
空き家は“狙われる”ことがあります。
■ ⑥ 相続人が多いほど売却が難しくなる
時間が経つと相続人が増え、意思決定が複雑化。
放置するメリットは一つもありません。
4.負動産の代表例
次のような不動産は、
負動産化しやすい典型例です。
■ ① 築古で劣化が進んだ空き家
修繕費より価値が低い。
■ ② 再建築不可物件
建物が建てられず売却しにくい。
■ ③ 袋地(無道路地)
道路に接していないため利用価値が低い。
■ ④ 借地・底地など権利関係が複雑な土地
売却活動に制約が多い。
■ ⑤ 過疎地域の不動産
需要が小さく価格がつかない。
■ ⑥ 農地
転用に制限があり、売却できないことも。
所有しているだけでお金と時間が奪われるパターンが多いです。

5.負動産の適切な処分方法
負動産は、
“自分の状況・不動産の状態”に合わせて
最適な出口を選ぶことが大切です。
■ ① 仲介での売却(相場で売れる場合)
立地が良く、建物の状態が悪くなければ選択肢に入る。
■ ② 専門買取業者に売る(スピード重視)
汚れ・劣化・権利問題があっても現状のまま売れる。
価格は相場より低いが、処分スピードは最速。
■ ③ 解体して土地として売る
建物が重荷になっている場合に有効。
ただし解体費用を見込む必要がある。
■ ④ 行政の制度(空き家バンクなど)を利用
需要が低いエリアで有効なケースあり。
■ ⑤ 無償譲渡(引き取り手がいる場合)
需要がゼロに近い不動産でも、
隣地所有者が魅力を感じるケースがある。
■ ⑥ 相続放棄(相続段階で負担を回避)
ただし管理責任が残るケースもあり要注意。
負動産は早く動くほど有利です。
時間が経つほど“価値 ↓・リスク ↑”になります。
◆千葉市で多い負動産の相談例
千葉市では、以下のような負動産の相談が増えています。
■ ● 長年の空き家化でシロアリ・雨漏りが発生
解体費が高騰し、売却に苦戦。
■ ● 再建築不可・袋地になっていた
接道確保ができず買取での売却となるケース。
■ ● 相続人が多数で意見がまとまらない
売却が何年も進まず、固定資産税だけ払う状態。
■ ● 農地の処分に困っている
転用できず、買い手がほぼ見つからない。
■ ● 山林・資材置き場の処分
価値を見出す買い手が限定される。
千葉市は都市と郊外が混在するため、
負動産化した物件の種類も幅広いのが特徴です。








