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築50年以上の家は「更地」にすべきか?古家付きで売るべきか?損しない判断基準をプロが徹底解説
2025-10-31 2025-12-01

築50年以上の家は「更地」にすべきか?古家付きで売るべきか?損しない判断基準をプロが徹底解説

築50年以上の家は「更地」にすべきか?古家付きで売るべきか?損しない判断基準をプロが徹底解説

こんにちは、Re・maison(リ・メゾン)の梅田です。
「築50年以上の家を相続したんですが、更地にした方がいいですか?」
「古い家のまま売る方がいいんですか?」
「解体すると高く売れるって本当?」

こうした相談が、最近とても増えています。

結論から言うと、
築古の家は“すぐに解体すると損をする”ケースが非常に多いです。
むしろ、古家付きのまま売ったほうがメリットが大きいことがほとんどです。

この記事では、築50年・60年の戸建をどう扱うべきか、Re・maisonの現場経験から徹底解説します。


 

1.築50年以上の家を「更地」にしたくなる理由と、その落とし穴

築古の家を相続した方の多くがこう考えます。

・古い家だし、壊したほうが買い手が付きやすい
・解体してキレイにしたほうが価値が上がりそう
・古家のままだと印象が悪い

しかし実際は、
解体=損する可能性が高い行動です。

理由は3つあります。

理由1:解体費用の方が高くつく

木造でも80〜150万円、鉄骨・鉄筋なら200〜300万円以上かかることもあります。

仮に解体しても、その費用分だけ売却価格が上がるわけではありません。
これは、多くの売主が誤解しているポイントです。

理由2:解体すると固定資産税が跳ね上がる

家が建っている土地には「住宅用地の特例」が適用され、固定資産税が最大6分の1になります。

更地にすると、
翌年度から固定資産税が約3〜6倍に跳ね上がる
という大きなデメリットがあります。

数年間の保有で、数十万円単位の損失になることも珍しくありません。

理由3:解体後に「地中埋設物」が発覚すると追加費用が発生

築古の家は、地中に古い基礎・瓦・廃材が埋まっているケースが非常に多くあります。

解体すると、建物を壊すだけでなく
地中のガラ撤去費用
追加の重機作業費用
廃棄物処分費
などが発生します。

結果として、解体費が200〜300万円になる事例もあります。

つまり、
「壊したらすっきりして高く売れるはず」
という考えは、ほぼ間違いです。


                            

2.結論:築古の家は“古家付き土地(現況渡し)”で売るのが原則

Re・maisonでは、築50年以上の家の相談が来た場合、
基本方針は「古家付きのまま売る」
と明確にお伝えしています。

理由はシンプルで、売主側の金銭的メリットが圧倒的に大きいからです。

買主が古家付きで購入する理由はこうです。

・解体するか、リノベするかを買主が選べる
・解体費を自分で業者に頼んだ方が安く済む
・建物があれば、住宅ローンが使える場合がある
・建物の一部が使えるならリフォーム前提で購入できる
・建物の残置物も含めて「そのまま」買える

多くの買主は、
「壊して更地にしてほしい」とは考えていません。

むしろ、
「古家付きで安く買って、自分好みにしたい」
というニーズは年々増えています。

古い家には古い家の価値があるのです。


                      

3.古家付き土地として売る“メリット・デメリット”

古家付きで売るメリットは大きく3つあります。

メリット1:売主が解体費を払わずに済む

これが最大のメリットです。
解体費150〜300万円を、買主に押しつけるのではなく
「現況のまま渡します」
というスタイルで売ることで、余計な出費を完全に避けられます。

メリット2:固定資産税の住宅用地特例が維持できる

更地にしない限り、固定資産税は安いままです。

もし売却まで半年〜1年以上かかっても、
更地より圧倒的にコストが抑えられます。

メリット3:買主がつきやすく、売却スピードが早い

近年はリノベーション需要が高く、
古家を活かしたい層
解体費を抑えたい層
投資家・建売業者
など、多様な買主がいます。

そのため、古家付き土地は意外に買い手が早く見つかる傾向があります。

◆古家付き土地で売る“デメリット”

デメリットと言えるポイントは2つだけです。

デメリット1:見た目が悪く、印象で損する可能性がある

ただし、これはプロの写真・工夫で必ず改善可能。
Re・maisonでは空き家フォトや明暗調整を行うため問題ありません。

デメリット2:一部の買主が住宅ローンを使えないことがある

物件の状態や構造によっては、住宅ローンの審査が通らないケースがあります。
しかし、近年は「古家ありでも使えるローン」が増えているため、大きな問題ではありません。

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4.更地にすべきケースは極めて限定的

基本は「古家付き」のまま売るのがベストですが、
稀に解体した方が良いケースもあります。

① 建物が危険(倒壊リスクがある)

台風や地震で倒れそうな場合は、買主も購入を避けます。

② 再建築不可を解消するための“セットバック解体”が必要

接道義務を満たしていない土地は、解体しないと買主がつかないケースがあります。

③ 建物が残っていることで土地が有効利用できない

広い土地なのに古家が邪魔で活用できない場合などです。

ただ、これらは全体の1〜2割程度。
多くの物件は、解体しない方がお得です。


5.築50年を超える家を高く売るために、必ずやるべきこと

古家付き土地の売却で最も重要なのは
**「買主が安心して購入できる状態をつくること」**です。

そのためにやるべきことは次の3つ。

① 境界の確認(確定測量がベスト)

境界が不明のままだと、買主は購入を避けます。

確定測量は費用50〜100万円ほどかかりますが、
売値が上がるため結果的にプラスになります。

② 室内の残置物はそのままでOK

「片付けてから売らないとダメですか?」
という質問をよく受けますが、答えはNO。

そのままの状態で問題ありません。
片付け費用を負担する必要もありません。

③ 相続登記を先に済ませる

2024年から義務化されたため、登記がなければ売却そのものができません。

6.まとめ|築古の家は「解体しない」が正解。まずは現況のまま相談を

築50年、60年の家を見ると、
「ボロいし、壊した方がいいですよね?」
と皆さんおっしゃいます。

でも、それで損している方を私はたくさん見てきました。

結論はこれです。

基本は「古家付き土地(現況渡し)」で売る

解体すると150〜300万円以上の損が出る

固定資産税も6倍になりやすい

買主の需要はむしろ高まっている

更地にすべきケースはごく一部

相続した家、実家の処分に悩んでいる方は、
まずは「壊さない」という選択肢からスタートしてください。


                  

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ページ作成日 2025-10-31

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