こんにちは、Re・maison(リ・メゾン)の梅田です。
不動産の仕事を長くしていると、何度も聞かれる質問があります。
「賃貸と購入って、結局どっちが得なんですか?」
インターネットやSNSを見ると、
「家賃を払うくらいなら絶対に買った方がいい」
「人口が減るのに家を買うなんてリスク」
「住宅ローンを35年も組むなんて怖い」
「賃貸なら一生自由に住み替えられる」
など、さまざまな意見があります。
でも、私はこの議論について、
「どちらが得か?」
だけで考えること自体が少し違うと思っています。
なぜなら、住宅は投資商品である前に、自分や家族が毎日生活する場所だからです。
結論から言えば、
賃貸と購入に、全員に共通する正解はありません。
ただし、
「どちらを選んでも同じ」
という意味でもありません。
年齢、家族構成、仕事、収入、貯金、住みたい場所、何年住む予定なのか。
そして、どんな暮らしをしたいのか。
これらによって、賃貸が向いている人と購入が向いている人はかなり分かれます。
私は不動産会社を経営していますから、当然住宅を購入していただくことが仕事です。
でも、だからといって全員に、
「家を買った方がいいですよ」
とは思っていません。
転勤が多い人。
数年後に結婚する可能性が高い人。
住みたいエリアがまだ決まっていない人。
収入が不安定な人。
こういう方は、無理に購入せず賃貸で暮らした方がいいケースもあります。
一方で、
仕事や収入がある程度安定している。
家族構成もある程度固まっている。
住みたいエリアも決まっている。
10年、20年とその地域に住む可能性が高い。
こういう方なら、私は購入を検討する価値はかなりあると思っています。
今回は「賃貸VS購入」という永遠のテーマについて、不動産会社の都合ではなく、実際の住宅購入の現場から本音で考えてみたいと思います。
1.賃貸と購入は「総額」だけでは比較できない
賃貸と購入を比較するときによくあるのが、
「35年間で家賃をいくら払うか」
という比較です。
例えば家賃12万円なら、
12万円×12か月×35年=5,040万円
です。
それなら、
「4,000万円のマンションを買った方が得じゃない?」
と思いますよね。
ただ、実際にはそんなに単純ではありません。
## 購入にも住宅ローン以外の費用がある
住宅を購入すると、
住宅ローンの利息
固定資産税
火災・地震保険
マンションなら管理費・修繕積立金
戸建てなら自分で行う修繕・メンテナンス
などが必要です。
購入時にも登記費用や住宅ローン関連費用、仲介手数料などの諸費用がかかります。
つまり、
家賃12万円
と
住宅ローン12万円
だけを比較して、
「同じだから買った方が得」
とは言えません。
ここは不動産会社側もきちんと説明するべきだと思っています。
## でも「住宅ローン」と「家賃」に大きな違いがあるのも事実
一方で、家賃と住宅ローンには大きな違いがあります。
家賃は住むために支払う費用です。
住宅ローンは、利息などを除けば、購入した不動産の代金を返済しているものです。
そして完済すれば、不動産は自分の所有物として残ります。
もちろん、
4,000万円で買った家が将来4,000万円で売れる
という保証はありません。
3,000万円になるかもしれません。
2,000万円になるかもしれません。
逆に購入した場所や市況によっては、価格があまり下がらないこともあります。
つまり購入の場合、
「最後に不動産が残る」
という点が賃貸との大きな違いです。
だからこそ、購入するなら、
「何でもいいから家を買う」
のではなく、
「将来も一定の需要が期待できる住宅を買う」
ことが重要になります。
私はここが、賃貸と購入を考えるうえで非常に重要なポイントだと思っています。

2.賃貸のメリット・デメリット
まず賃貸から考えてみましょう。
## 賃貸最大のメリットは「自由」
賃貸の一番大きなメリットは、住み替えやすいことです。
転勤になった。
結婚した。
離婚した。
子どもが生まれた。
収入が変わった。
親の介護が必要になった。
こうした人生の変化に合わせて、比較的簡単に住宅を変えられます。
購入した住宅の場合、引っ越したいと思っても、
売却するのか。
貸すのか。
住宅ローンはいくら残っているのか。
いくらで売れるのか。
などを考えなければなりません。
その点、賃貸の身軽さは大きなメリットです。
## 建物の修繕を自分で背負わなくていい
設備が故障した場合も、通常の使用による故障などであれば貸主側で対応するケースが基本です。
戸建てを所有していれば、
外壁。
屋根。
給湯器。
水回り。
などの修繕費を自分で準備する必要があります。
マンションでも管理費や修繕積立金を負担します。
賃貸なら、建物そのものの長期的な修繕計画まで自分で考える必要はありません。
これも賃貸の大きなメリットです。
## 大きな住宅ローンを背負わなくていい
「3,000万円、4,000万円という借金をするのが怖い」
という方もいます。
その感覚はおかしくありません。
住宅ローンを組めば、長期間にわたって返済が続きます。
転職。
収入減少。
病気。
家族構成の変化。
将来何が起こるかは分かりません。
住宅ローンを負担に感じる方にとっては、賃貸の方が精神的に楽なこともあります。
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## 賃貸のデメリットは「住んでいる限り家賃が続く」
一方、賃貸である以上、住んでいる限り基本的に家賃を払い続けます。
20代でも。
40代でも。
60代でも。
80代でも。
住む場所が必要である以上、住居費は必要です。
ここで購入との違いが出てきます。
住宅ローンは返済が終われば、少なくともローン返済はなくなります。
もちろん所有している限り固定資産税や管理費、修繕費などは残ります。
「持ち家なら老後の住居費が0円になる」
わけではありません。
それでも住宅ローンという大きな支出がなくなることは、老後の家計を考えるうえで大きな違いです。
## 年齢が上がったときの住まいも考えておく
若いうちは、
「ずっと賃貸でいい」
と考えていても問題ありません。
ただ、私は50代、60代、70代になったときの住まいまで少し考えておいた方がいいと思っています。
高齢になると、収入状況や保証人、緊急連絡先などによって賃貸住宅の選択肢が若い頃と同じとは限りません。
もちろん、高齢者だから賃貸住宅を借りられないということではありません。
高齢者の入居を支援する制度やサービスもあります。
ただ、
「70歳になったとき、どこで暮らしているのか?」
という視点は持っておいた方がいいでしょう。

3.購入のメリット・デメリット
では、住宅購入はどうでしょうか。
## 購入のメリット1 住宅ローン完済後に住宅が残る
購入の大きなメリットです。
例えば35歳で35年の住宅ローンを組み、70歳で完済したとします。
その時点で住宅ローンはなくなります。
もちろん、
管理費。
修繕積立金。
固定資産税。
修繕費。
などは残ります。
それでも、老後に毎月家賃を払い続ける生活とは住居費の構造が変わります。
私は住宅購入を考えるとき、
「今の家賃と比較する」
だけではなく、
「老後にどうなっているか」
まで考えた方がいいと思っています。
## 購入のメリット2 資産として残る
住宅には資産価値があります。
将来的に、
売却する。
賃貸として活用する。
相続する。
といった選択肢があります。
ここで非常に重要なのが、
「家を買えば必ず資産になる」
という意味ではないことです。
売りたくてもなかなか売れない住宅もあります。
住宅ローン残高より売却価格が低くなってしまう住宅もあります。
だから購入では、
「買える物件」
ではなく、
「将来売れる物件」
という視点を持つことが重要です。
## 購入のメリット3 住まいの自由度が高い
自分の家であれば、賃貸に比べて住まいを自分好みに変えやすくなります。
特に中古住宅を購入してリノベーションする場合、
キッチン。
床。
壁。
収納。
間取り。
などを自分の生活に合わせて変更できる可能性があります。
これは賃貸ではなかなかできません。
「自分の好きな家で暮らしたい」
という方にとって、購入の満足度は高くなります。
## 購入のメリット4 団体信用生命保険という考え方
住宅ローンを考えるうえで、意外と見落とされるのが団体信用生命保険、いわゆる団信です。
一般的な住宅ローンでは、契約者が死亡した場合や所定の高度障害状態になった場合などに、団信によって住宅ローン残高が返済される仕組みがあります。
保障内容は金融機関や商品によって異なりますが、
「もし自分に何かあったら、家族の住まいはどうなる?」
という観点では非常に重要です。
例えば小さな子どもがいる家庭なら、住宅ローン残高がなくなり、家族に住宅が残る可能性があります。
単純な「賃貸VS購入」の総支払額比較では、この部分はなかなか数字に表れません。
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## 購入のデメリット1 簡単には動けない
購入後に、
転勤になった。
隣人と合わなかった。
子どもが増えた。
離婚した。
もっと広い家が欲しくなった。
となっても、賃貸のように簡単に退去とはいきません。
売却するなら、
いくらで売れるのか。
住宅ローンはいくら残っているのか。
売却費用はいくらかかるのか。
を考える必要があります。
だから私は、
数年後の生活がまったく分からない人には、焦って住宅購入をすすめません。
## 購入のデメリット2 資産価値が下がる可能性がある
住宅価格は保証されていません。
立地。
築年数。
管理状態。
周辺環境。
人口動態。
不動産市況。
さまざまな要因によって価格は変化します。
だから、
「家賃がもったいないから、とりあえず買う」
という購入方法はおすすめしません。
買うなら物件選びが非常に重要です。
## 購入のデメリット3 維持費がかかる
マンションなら、
管理費。
修繕積立金。
固定資産税。
戸建てなら、
外壁。
屋根。
給湯器。
水回り。
などを自分で維持していく必要があります。
住宅ローンだけ払えば終わりではありません。
4.結局どんな人なら家を買った方がいい?
ここまで読むと、
「結局、私はどっちなの?」
と思うかもしれません。
私は次のように考えています。
## 購入を検討しやすい人
・仕事や収入がある程度安定している
・住みたいエリアが決まっている
・家族構成がある程度固まっている
・10年以上住む可能性が高い
・一定の貯金がある
・住宅ローンを無理なく返済できる
・自分の住環境にこだわりたい
・将来の住居費を抑えたい
こういう方なら、購入を具体的に検討していいと思います。
特に30代、40代で、
「今後も千葉市周辺で生活する可能性が高い」
という方なら、一度購入した場合のシミュレーションをしてみる価値はあります。
## 賃貸を続けた方がいい可能性がある人
反対に、
・数年以内に転勤する可能性が高い
・結婚などで家族構成が大きく変わりそう
・住みたい場所が決まっていない
・収入が大きく変動する
・貯金がほとんどない
・住宅ローンを組むこと自体が大きなストレス
・とにかく身軽でいたい
こういう方は、賃貸のメリットを活かした方がいい場合があります。
## 「何歳までに買わなければならない」はない
「30歳になったから家を買う」
「子どもが生まれたから買う」
という考え方もありますが、年齢だけで決める必要はありません。
ただし住宅ローンには返済期間があります。
40歳で35年ローンなら完済時75歳。
45歳なら80歳です。
金融機関ごとに完済時年齢などの条件もあります。
そのため、
「いつか買えばいい」
と考えている人は、購入時期を無期限に先送りするのではなく、将来の返済計画まで一度確認してみることをおすすめします。

5. 千葉市で考える「賃貸か購入か」の現実
ここからはRe・maisonらしく、千葉市で考えてみます。
千葉市は、東京23区とは住宅事情がかなり違います。
同じ千葉市でも、
千葉駅周辺。
千葉みなと。
稲毛。
稲毛海岸。
検見川浜。
幕張。
などで物件の特徴も価格帯も異なります。
だから、
「千葉市なら買った方が得」
と一括りにはできません。
## 千葉市では中古マンションという選択肢が豊富
千葉市には築年数が経過したマンションも多くあります。
これは一見するとデメリットに見えるかもしれません。
でも、私は逆にチャンスだと思っています。
築年数だけを理由に価格が抑えられているマンションでも、
立地が良い。
管理がしっかりしている。
修繕計画もきちんとしている。
間取りも使いやすい。
こういう物件はあります。
室内が古ければ、購入後にリノベーションすることもできます。
新築だけを見るのではなく、
「中古+リノベーション」
まで含めて考えると、住宅購入の選択肢はかなり広がります。
## 月々の支払いだけで判断しない
例えば、
現在の家賃 12万円
住宅ローン 10万円
だったら、
「買った方が月2万円安い!」
と思うかもしれません。
でもマンションなら、
管理費。
修繕積立金。
固定資産税。
駐車場代。
などがあります。
前回の記事でも詳しく書きましたが、マンション購入では住宅ローン以外の維持費まで考えることが重要です。
一方で、
「毎月の支払いが同じなら賃貸も購入も同じ」
というわけでもありません。
購入した住宅に一定の資産価値が残れば、将来売却して資金化できる可能性があります。
だから本当は、
「毎月いくら?」
だけではなく、
「10年後にどうなっている?」
まで比較する必要があります。
## 私なら「出口」を考えて買う
ここはRe・maisonとして、かなり大切にしている考え方です。
住宅を購入するとき、多くの人は、
「ここにずっと住む」
と思っています。
でも人生は変わります。
転勤。
離婚。
再婚。
子どもの独立。
親の介護。
仕事の変化。
さまざまな理由で売却する可能性があります。
だから購入時から、
「もし10年後に売ることになったら?」
と考えておく。
駅からの距離はどうか。
周辺に需要はあるか。
マンションなら管理状態はどうか。
修繕積立金はどうか。
戸建てなら土地としての価値はどうか。
特殊すぎる間取りではないか。
こうした「次の人が欲しいと思うか?」という視点を持つことが重要です。
購入には賃貸にはないリスクがあります。
でも、
「売りやすい住宅を選ぶ」
ことで、そのリスクをある程度抑えることはできます。
私は購入するなら、ここまで考えて選んでほしいと思っています。
6.まとめ|大切なのは「買うか」より「何を買うか」
賃貸と購入。
どちらが正解なのか。
結論として、全員に共通する正解はありません。
賃貸には、
住み替えやすい。
大きな住宅ローンを抱えない。
建物の維持管理を自分で背負わなくていい。
という大きなメリットがあります。
だから、
仕事も住む場所もこれから変わる。
家族構成もまだ決まっていない。
とにかく自由に暮らしたい。
という方なら、無理に住宅を購入する必要はありません。
一方、購入には、
住宅ローン完済後に住宅が残る。
資産として売却できる可能性がある。
自分好みの住宅にできる。
団信によって家族の住まいを守れる場合がある。
老後の住居費を抑えやすい。
といったメリットがあります。
そのため、
仕事が安定している。
住みたい地域が決まっている。
家族構成もある程度固まっている。
長期間住む可能性が高い。
という方なら、私は住宅購入を検討する価値は十分あると思っています。
そして、不動産会社として最後に一番お伝えしたいのは、
「賃貸か購入か」
という議論以上に、
「購入するなら何を買うか」
の方が重要だということです。
4,000万円の住宅を買って、10年後に3,500万円で売れるのか。
2,000万円になってしまうのか。
なかなか買い手が見つからないのか。
これによって購入という選択の結果は大きく変わります。
もちろん10年後の価格を正確に予測することは誰にもできません。
でも、
立地。
駅距離。
周辺需要。
マンションなら管理状態。
修繕計画。
間取り。
土地なら土地そのものの価値。
こうした要素から、
「将来も需要がありそうか」
を考えることはできます。
だからRe・maisonでは、
「住宅ローンが通るから買いましょう」
という物件選びではなく、
「この物件なら将来売ることになっても大丈夫そうか?」
という出口まで含めて住宅購入を考えています。
賃貸を続けるか。
家を買うか。
まだ決めていなくても構いません。
現在の家賃。
年齢。
年収。
貯金。
家族構成。
希望エリア。
今後のライフプラン。
これらを整理すれば、
「今は賃貸の方がいい」
「そろそろ購入を検討してもいい」
という判断はかなりしやすくなります。
千葉市周辺で、
「このまま家賃を払い続けるべきか?」
「自分はいくらくらいの住宅なら無理なく買えるのか?」
「マンションと戸建てならどちらが合っているのか?」
と迷っている方は、まだ物件を決める前の段階でもお気軽にご相談ください。
無理に購入をすすめるのではなく、
今の状況なら賃貸と購入のどちらが合っているのか。
購入するなら、どんな住宅を選ぶべきなのか。
そこから一緒に考えていきます。
住宅購入のゴールは「家を買うこと」ではありません。
買ったあとも無理なく暮らせて、もし将来生活が変わったとしても次の選択ができる。
私は、そんな住宅購入が一番いいと思っています。











