こんにちは、Re・maison(リ・メゾン)の梅田です。
住宅を購入するとき、多くの方は「これから長く住む家」として購入を決断すると思います。
しかし、実際には購入してから数年、場合によっては1年も経たないうちに、住宅を売却しなければならなくなることがあります。
例えば、
「転勤が決まってしまった」
「離婚することになり、家を手放したい」
「住宅ローンの返済が思っていたより負担になっている」
「購入してから周辺環境が合わないと感じるようになった」
「家族が増えて、今の間取りでは手狭になってしまった」
こうした理由です。
住宅を購入するときには、将来の生活を考えて決断するものです。
それでも、仕事や家族の状況、生活環境が変われば、購入した住宅を売却するという選択肢が出てくることもあります。
そこで気になるのが、
**「買ったばかりの家を売ると、大きな損をするのではないか?」**
ということだと思います。
結論からお伝えすると、購入して間もない住宅を売却する場合、損失が発生する可能性はあります。
特に新築住宅では、購入時の諸費用や売却時の費用、住宅ローン残債などが関係するため、購入価格と同じ金額で売れたとしても、トータルでは損失になることがあります。
ただし、すべての住宅が購入直後に大きく値下がりするわけではありません。
例えば、購入したエリアの不動産価格が上昇していたり、周辺で売り物件が少なかったりする場合には、購入価格に近い金額、あるいは購入価格を上回る金額で売却できる可能性もあります。
私は、買ったばかりの家を売却する際には、単純に「新築だから損をする」「築浅だから高く売れる」と考えることはおすすめしていません。
大切なのは、現在の不動産市場でいくらで売れるのか、住宅ローンがいくら残っているのか、売却にどのくらいの費用がかかるのかを確認することです。
今回は、千葉市を中心に不動産売買を取り扱う立場から、買ったばかりの家を売ると損をしやすい理由、損失の計算方法、売却価格を下げないための工夫、そして売却前に確認したい注意点について解説します。
1.買ったばかりの家を売ると損する?購入直後に損失が出やすい理由
まず、買ったばかりの家を売却すると、なぜ損失が発生しやすいのでしょうか。
私は、大きく分けて3つの理由があると考えています。
### ① 新築住宅は購入価格と中古住宅の市場価格が異なる
新築住宅を購入した場合、購入価格には土地や建物の価格だけでなく、販売会社の事業経費や利益なども含まれています。
しかし、一度購入した住宅を売却する場合には、基本的に中古住宅として市場で評価されます。
例えば、4,000万円で購入した新築戸建てを、購入から1年後に売却するとします。
このとき、購入価格が4,000万円だったからといって、4,000万円で売れるとは限りません。
周辺で同じような新築戸建てが3,800万円で販売されていれば、購入希望者は新築住宅と比較することになります。
そのため、築1年の住宅でも、周辺の新築住宅より安い価格でなければ購入希望者を見つけにくい場合があります。
ただし、これはすべての物件に当てはまるわけではありません。
例えば、購入後に周辺の不動産価格が上昇していた場合や、同じエリアで新築住宅の供給が少なくなっている場合には、購入価格に近い金額で売却できる可能性もあります。
つまり、築年数だけで売却価格が決まるわけではないということです。
### ② 購入時に支払った諸費用が戻ってこない
住宅を購入する際には、物件価格以外にもさまざまな費用が発生します。
例えば、
- 登記関係費用
- 住宅ローン事務手数料や保証料
- 火災保険料
- 印紙税
- 仲介手数料が発生する取引での仲介手数料
- オプション工事や外構工事の費用
などです。
こうした費用は、住宅を売却したからといって、そのまま戻ってくるわけではありません。
ただし、住宅ローンの保証料や火災保険料などは、契約内容や解約条件によって、一部が返金される場合があります。
例えば、4,000万円の住宅を購入し、諸費用として200万円を支払ったとします。
この住宅を4,000万円で売却できたとしても、購入時に支払った200万円の費用がすべて回収できるわけではありません。
さらに、売却時にも費用が発生します。
そのため、購入価格と同じ金額で売却できても、トータルでは損失が発生する可能性があります。
### ③ 住宅ローンの残債が多く残っている
住宅ローンを利用して住宅を購入した場合、購入後数年間は住宅ローン残債が多く残っています。
例えば、4,000万円を35年返済で借り入れた場合です。
購入から1年程度では、住宅ローンの元金はまだ多く残っています。
ただし、元金がどのくらい減るかは、金利や返済方法、借入期間によって異なります。
特に元利均等返済では、返済開始当初は後半と比べて返済額に占める利息の割合が大きくなります。
そのため、購入して間もない時期に売却すると、売却価格と住宅ローン残債の差が小さい場合があります。
さらに、売却価格が住宅ローン残債を下回ると、売却代金だけでは住宅ローンを完済できません。
これが、いわゆるオーバーローンの状態です。
私は、買ったばかりの家を売却する際には、まず住宅ローン残債を確認することが重要だと思っています。

2.購入後1〜5年で家を売却するといくら損する?住宅ローン残債と費用の計算
では、実際に買ったばかりの家を売却すると、どのくらいの損失が発生するのでしょうか。
ここでは、具体的な数字を使って説明します。
### 4,000万円で購入した家を3,600万円で売却する場合
例えば、次の条件を考えてみましょう。
購入価格:4,000万円
購入時の諸費用:200万円
売却価格:3,600万円
売却時の諸費用:130万円
この場合、購入価格と売却価格の差額は400万円です。
さらに、購入時の諸費用200万円と売却時の諸費用130万円を合わせると、
400万円+200万円+130万円=730万円
となります。
つまり、この例では購入と売却にかかった費用を含めて、単純計算で730万円の差が生じています。
ただし、この金額がそのまま最終的な経済的損失になるとは限りません。
住宅ローンの返済状況や税金、居住期間中の住宅利用による価値、返金される費用なども考える必要があります。
また、住宅ローン残債は売却時の資金繰りに関係するものですが、残債の全額が新たな損失になるわけではありません。
ここは混同しないようにしたいポイントです。
### 住宅ローン残債が売却価格を上回る場合
次に、住宅ローン残債が多く残っている場合です。
例えば、
売却価格:3,600万円
住宅ローン残債:3,700万円
売却時の諸費用:130万円
という条件を考えてみましょう。
この場合、
3,600万円-3,700万円-130万円=マイナス230万円
となります。
つまり、住宅ローンの完済と売却費用の支払いに、230万円が不足する計算です。
通常の不動産売買では、売却時に住宅ローンを完済し、金融機関が設定している抵当権を抹消できるようにする必要があります。
そのため、230万円の不足額を自己資金などで補う必要があります。
もし自己資金で補うことが難しい場合には、金融機関へ相談し、別の方法を検討する必要があります。
### 購入後1年・3年・5年では売却価格が違う?
一般的には、築年数が経過するほど建物の評価が下がる傾向があります。
しかし、購入後1年、3年、5年という期間だけで売却価格を判断することはできません。
例えば、購入後3年で周辺の新築住宅価格が上昇していれば、築3年の中古住宅でも高い価格で売却できる可能性があります。
一方、購入後1年でも、周辺で新築住宅の値下げが行われていれば、売却価格に影響する可能性があります。
特に千葉市内でも、駅からの距離や周辺環境、土地の需要によって価格の動きは異なります。
私は、購入から何年経過したかだけでなく、現在の周辺相場を確認することが重要だと思っています。
### 売却するか住み続けるかも比較する
買ったばかりの家を売却する場合には、売却したときの損失だけでなく、住み続けた場合の負担も比較することをおすすめします。
例えば、住宅ローンの返済が厳しい場合です。
売却すると自己資金が必要になるかもしれません。
しかし、無理をして住み続けることで、毎月の返済や維持費が家計を圧迫する可能性もあります。
一方、転勤などで一時的に住めなくなる場合には、金融機関の承諾を得たうえで賃貸に出す方法を検討できるケースもあります。
ただし、住宅ローンを利用している住宅を無断で賃貸に出すことは避ける必要があります。
そのため、私は売却するかどうか迷っている段階でも、現在の住宅ローン残債と売却予想価格を確認することが重要だと考えています。

3.買ったばかりの家を少しでも高く売るための5つの方法
買ったばかりの家を売却する場合、できるだけ損失を抑えたいと考えるのは当然だと思います。
では、売却価格を下げないためには、どのような工夫が必要なのでしょうか。
### ① 現在の相場に合った査定価格を確認する
まず重要なのが、不動産の査定です。
例えば、4,000万円で購入した住宅を売却する場合です。
購入価格が4,000万円だからといって、4,000万円で売却できるとは限りません。
また、住宅ローン残債が3,800万円だからといって、3,800万円以上で売却できるとも限りません。
不動産の価格は、周辺の成約事例や競合物件、立地、建物の状態などによって判断されます。
そのため、私は売却査定では、単純に高い査定価格を提示する会社を選ぶことはおすすめしていません。
重要なのは、査定価格の根拠です。
例えば、
近隣で同じような住宅がいくらで成約しているのか。
現在、競合となる住宅がいくらで販売されているのか。
周辺の新築住宅と比較して価格に魅力があるのか。
こうした点を確認する必要があります。
### ② 築浅住宅の魅力をしっかり伝える
購入して間もない住宅には、築浅ならではの魅力があります。
例えば、
設備が比較的新しい。
室内の傷みが少ない。
大規模なリフォームが不要な場合がある。
建物や設備の保証が残っている可能性がある。
こうした点です。
ただし、保証については、売却後の買主へ引き継げるかどうか確認が必要です。
保証が残っているからといって、必ず次の所有者も同じ条件で利用できるわけではありません。
また、建築確認関係の書類や住宅設備の取扱説明書、点検記録などが残っている場合には、購入希望者へ提示できるように準備しておくとよいでしょう。
私は、築浅住宅では、単純に「築3年」という情報だけでなく、建物の状態や設備の魅力を伝えることが重要だと思っています。
### ③ 写真と物件紹介の内容を充実させる
不動産を購入する方の多くは、インターネットで物件を探します。
そのため、物件写真や紹介文は非常に重要です。
例えば、同じ築3年の住宅でも、
室内が暗く写っている写真。
生活用品が散乱している写真。
間取りや設備の特徴が分からない紹介文。
こうした掲載内容では、物件の魅力が十分に伝わらない可能性があります。
一方、室内を整理し、明るい時間帯に撮影した写真や、設備・収納・周辺環境などの特徴を分かりやすく紹介することで、購入希望者に興味を持ってもらいやすくなる場合があります。
私は、不動産売却では、販売価格だけでなく、どのように物件の魅力を伝えるかも重要だと考えています。
### ④ 内覧前の清掃と整理整頓を行う
築浅住宅であっても、室内の印象によって購入希望者の評価が変わることがあります。
例えば、キッチンや浴室に汚れが残っていたり、室内に物が多かったりすると、実際よりも狭く感じられる場合があります。
そのため、内覧前には清掃や整理整頓を行うことをおすすめします。
ただし、売却前に必ず高額なハウスクリーニングやリフォームを行う必要はありません。
例えば、軽い汚れであれば、自分で清掃するだけでも印象が変わることがあります。
一方、壁紙の大きな傷や設備の不具合がある場合には、修繕した方がいいケースもあります。
私は、費用をかける前に、不動産会社へ相談することをおすすめしています。
### ⑤ 売却時期と競合物件を確認する
不動産の売却価格は、周辺の競合物件にも影響されます。
例えば、同じ住宅地で新築戸建てが複数販売されている場合です。
購入希望者は、築浅の中古住宅と新築住宅を比較することになります。
そのため、周辺の新築住宅が値下げされると、築浅住宅の販売価格にも影響する可能性があります。
一方、同じエリアで売り物件が少ない場合には、購入希望者から注目されやすくなることがあります。
また、転勤や入学などに合わせて住宅を探す方が増える時期もあります。
ただし、特定の月に売却すれば必ず高く売れるというわけではありません。
私は、売却時期だけでなく、競合物件の状況や購入希望者の動きを確認することが重要だと思っています。
4.築浅住宅の売却でやってはいけない3つの行動
ここまで、買ったばかりの家を少しでも高く売るための方法について説明しました。
一方、私は築浅住宅の売却では、避けた方がいい行動もあると考えています。
### ① 購入価格や住宅ローン残債だけで販売価格を決める
例えば、4,000万円で購入した住宅を売却する場合です。
売主としては、できれば4,000万円以上で売りたいと思うかもしれません。
また、住宅ローン残債が3,800万円であれば、最低でも3,800万円以上で売りたいと考えるのも自然です。
しかし、不動産の市場価格は、売主の購入価格や住宅ローン残債によって決まるわけではありません。
購入希望者は、周辺の新築住宅や中古住宅と比較して判断します。
そのため、相場より高い価格で販売すると、購入希望者がなかなか見つからない可能性があります。
そして、売却期間が長くなった結果、何度も価格を下げることになる場合もあります。
私は、住宅ローン残債を確認することと、市場に合った販売価格を設定することは、分けて考える必要があると思っています。
### ② 売却方法を比較せずに決める
築浅住宅の売却方法には、仲介と買取があります。
仲介は、不動産会社が購入希望者を探して売却する方法です。
一方、買取は、不動産会社が直接住宅を購入する方法です。
一般的には、仲介の方が高い価格で売却できる可能性があります。
ただし、売却までの期間は購入希望者の動きによって変わります。
一方、買取は価格や条件がまとまれば、比較的早く売却できる場合があります。
ただし、買取価格は仲介による売却価格より低くなることが一般的です。
私は、時間に余裕がある場合には、まず仲介での売却価格を確認することをおすすめしています。
一方、転勤や離婚などで売却を急ぐ場合には、買取も選択肢になります。
重要なのは、どちらか一方だけで判断しないことです。
### ③ 不動産会社へすべて任せきりにする
不動産売却では、不動産会社へ依頼すれば、あとは待っているだけでいいと思う方もいるかもしれません。
しかし、私は売主自身も販売状況を把握することが重要だと考えています。
例えば、
物件情報がどのように掲載されているのか。
写真は物件の魅力を伝えられているか。
購入希望者からどのような反応があるのか。
内覧件数はどのくらいあるのか。
価格交渉が入った場合にどう対応するのか。
こうした点です。
また、売却活動を進める中で、販売価格の見直しが必要になることもあります。
その際には、不動産会社から理由を説明してもらい、納得したうえで判断することが重要です。
私は、不動産売却では、売主と不動産会社が情報を共有しながら進めることが大切だと思っています。

5.買ったばかりの家を売却する流れと税金・住宅ローンの注意点
ここからは、実際に購入して間もない住宅を売却する場合の流れについて説明します。
### ① 住宅ローン残債を確認する
まず、現在の住宅ローン残債を確認します。
例えば、返済予定表や金融機関のインターネットサービスなどで確認できる場合があります。
ただし、実際の完済日に必要な金額には、経過利息や手数料などが含まれる場合があります。
そのため、売却の決済日が決まったら、金融機関へ完済予定額を確認する必要があります。
### ② 不動産の査定を行う
次に、不動産会社へ査定を依頼します。
このとき、購入価格ではなく、現在の市場価格を確認することが重要です。
例えば、購入時に4,000万円だった住宅でも、周辺相場によっては3,700万円程度の査定になる場合もあれば、4,000万円を上回る査定になる場合もあります。
ただし、査定価格は売却できる金額を保証するものではありません。
私は、査定価格の根拠を確認することが重要だと思っています。
### ③ 売却後の資金計画を立てる
査定価格と住宅ローン残債が分かったら、売却後の資金計画を立てます。
例えば、
売却予想価格:3,800万円
住宅ローン残債:3,600万円
売却時の諸費用:130万円
という場合です。
3,800万円-3,600万円-130万円=70万円
となります。
この条件で売却できれば、単純計算では70万円が手元に残ることになります。
ただし、引っ越し費用や税金などについても考える必要があります。
また、売却価格が3,500万円まで下がった場合には、住宅ローンの完済に不足額が生じる可能性があります。
そのため、私は複数の売却価格を想定して資金計画を立てることをおすすめしています。
### ④ 売却活動と売買契約を進める
資金計画を確認したら、売却活動を開始します。
購入希望者が見つかり、価格や引き渡し条件がまとまったら、売買契約を締結します。
住宅ローンが残っている場合には、決済時に完済できるかどうかを事前に確認しておく必要があります。
また、住宅ローンを完済できない場合には、金融機関との調整が必要になることがあります。
そのため、売買契約を締結する前に、資金計画を確認することが重要です。
### ⑤ 決済・引き渡しを行う
売買契約後、残代金決済と引き渡しを行います。
通常は、買主から受け取る売却代金などを利用して住宅ローンを完済し、抵当権抹消登記の手続きを進めます。
このとき、金融機関や司法書士との調整が必要になります。
また、売却後に新しい住宅へ住み替える場合には、売却と購入のスケジュールも考える必要があります。
### 購入後5年以内の売却は税金が高い?
不動産を売却して利益が出た場合には、譲渡所得税や住民税がかかる可能性があります。
この税率は、不動産の所有期間によって異なります。
売却した年の1月1日時点で所有期間が5年以下の場合には、短期譲渡所得となります。
一方、5年を超える場合には、長期譲渡所得となります。
一般的な税率は、
短期譲渡所得:39.63%
長期譲渡所得:20.315%
です。
ただし、これらは売却価格全体にかかる税率ではありません。
取得費や譲渡費用などを差し引いた課税譲渡所得に対して計算します。
また、マイホームの売却では、一定の条件を満たすことで3,000万円の特別控除を利用できる場合があります。
ただし、所有期間や居住状況、売主と買主の関係などによって適用条件が異なります。
そのため、購入して間もない住宅を売却する場合には、売却前に税理士などへ確認することをおすすめします。
なお、住宅ローン控除を受けている場合には、転居や売却によって控除の適用に影響が出る可能性があります。
その点についても確認が必要です。









