
こんにちは、Re・maison(リ・メゾン)の梅田です。不動産を探しているとき、「これだ!」と思える理想の物件に出会える瞬間って本当にワクワクしますよね。
購入の意思を固めて申し込み、商談に入った段階で「もう安心」と思いたいところですが、実は契約が終わるまでは油断できません。
なぜなら、不動産取引には「契約自由の原則」というルールがあり、売主はまだ契約を交わしていない段階であれば、より良い条件の買主を選ぶことができるからです。つまり、場合によっては「横取り」されてしまう可能性もあるということです。
今日は、商談中の物件が横取りされることが本当にあるのか、どんなときに起こるのか、そしてどうすれば防げるのかを、業界歴15年以上で数多の経験をしてきた支店からわかりやすく解説していきます。

1.「商談中」とはどんな状態なのか?
まず、「商談中」という言葉の意味を整理しておきましょう。
物件を購入したいと思ったとき、まずは「購入申込書」や「買付証明書」を提出します。これは「私はこの条件で買いたいと思っています」という意思を売主に伝えるための書類です。ここから条件の交渉が始まり、金額や引渡し時期などがまとまれば、いよいよ売買契約に進みます。
ただし、この「申込」や「交渉」の段階では、まだ契約は成立していません。法律的にも、申込書には拘束力がないため、売主は別の買主と契約を進める自由があります。
つまり「商談中」とは、「申し込みは入っているけれど、まだ契約には至っていない」という状態を指します。言い換えれば、このタイミングでは物件はまだ「完全に押さえた」わけではないということです。
2.商談中でも横取りされてしまうケース
では、どんなときに横取りが起きるのでしょうか。実際によくある事例をいくつか紹介します。
同じタイミングでより良い条件の買主が現れる
一番多いのはこれです。
例えば、あなたがローンを組んで購入を希望している一方で、もう一人の買主が「現金一括で買います」と申し込んできたらどうでしょう。売主にとっては現金一括の方が確実でスムーズです。
また、購入金額が同じでも「残置物を処分してほしい」という買主より、「そのままで大丈夫」という買主の方が売主には好条件に映ることもあります。
価格交渉中に別の申し込みが入る
契約前の価格交渉中は特に注意が必要です。
たとえば、あなたが「もう少し安くしてほしい」と交渉している間に、「定価で買います」という別の申し込みが入ったら、売主はそちらを選ぶ可能性が高いです。
住宅ローンの事前審査が通っていない
住宅ローンを利用する場合は、契約前に金融機関の事前審査を通しておく必要があります。
もし審査結果が出るのに時間がかかっている間に、すでに審査が通っている別の買主が現れたらどうなるでしょうか。売主や仲介業者は、より確実に契約できる相手を優先する傾向があります。
これらのケースを見ると、商談中でも横取りされるリスクは確かに存在することがわかります。
3.気に入った物件を横取りすることは可能なのか?
ここまで読むと、逆に「自分が気に入った物件が商談中だったら、横取りできるの?」と思う方もいるかもしれません。
答えは「契約前なら可能性はある」ということです。
ただし、最終的に誰と契約するかを決めるのは売主です。条件が良くても「この人と契約したい」と売主が判断すれば、必ずしも横取りできるわけではありません。
また、売主の側に仲介会社が入っている場合は、その仲介会社の動き方によって話が大きく左右されることもあります。
つまり「商談中だから絶対に買えない」というわけでもなく、「横取りできるから必ず買える」というものでもない、非常にグレーな状況だということです。
4.横取りされないための具体的な対策
「せっかく見つけた理想の物件を横取りされたくない」——これは誰もが思うことです。そのための一番の対策は、なるべく早く契約に進めるよう動くことです。
契約を急ぐ
申し込みをしたら、できるだけ早く契約の段取りを整えましょう。契約が完了すれば、物件は正式にあなたのものになります。
ローンの事前審査は早めに
住宅ローンを使う予定なら、物件を探し始める前に事前審査を済ませておくのが理想です。
審査が通っていれば「この人は買える」という安心感を売主に与えることができ、横取りのリスクを減らせます。
価格交渉は慎重に
もちろん少しでも安く買いたい気持ちはわかります。ただ、交渉にこだわりすぎて時間をかけてしまうと、その間に別の買主に横取りされる可能性が高まります。どうしても欲しい物件なら「言い値で購入する」という判断も時には必要です。
信頼できる不動産会社を選ぶ
売主とのやり取りは基本的に仲介会社を通して行います。そのため、不動産会社の担当者の力量や誠実さが結果を左右することも少なくありません。
密にコミュニケーションを取り、あなたの希望をきちんと汲み取ってくれる担当者に依頼することが大切です。
5.商談がまとまっても油断は禁物
無事に条件がまとまり「これで大丈夫だ」と思っても、契約が終わるまでは安心できません。
不動産取引には「契約自由の原則」があるため、申込段階ではまだ法的拘束力がないからです。
特に人気のある物件では、あなたよりも好条件を提示する別の買主が現れる可能性は常にあります。
だからこそ、契約までのスピード感が大事です。
また、売主や仲介会社によっては、複数の申込者を同時に抱えて「より良い条件を引き出そう」とするケースもあります。こうした状況を避けるためにも、信頼できる不動産会社としっかりタッグを組むことが重要です。
6.まとめ
「商談中の物件が横取りされることはあるのか?」という問いに対する答えは「契約前ならあり得る」というのが現実です。
・商談中とは「まだ契約前」の状態
・条件の良い買主が現れれば、売主はそちらを選ぶことができる
・逆に、自分が横取りする可能性もゼロではない
・横取りを防ぐには「契約のスピード」「事前審査の準備」「交渉のバランス」が大切
・最後に大きな違いを生むのは、信頼できる不動産会社との連携
不動産の購入は大きな決断であり、人生を左右する大切なイベントです。だからこそ、情報とスピードと信頼できるパートナーを味方につけることが、理想の家を手に入れるための一番の近道だと思います。
Re・maisonでは、千葉エリアを中心に物件探しのサポートを行っています。あなたのライフスタイルに合った住まい選びを一緒に考えていければ嬉しいです。