こんにちは、Re・maison(リ・メゾン)の梅田です。
今回は、住宅ローンを利用してマイホームを購入する方に、ぜひ知っておいていただきたい「団体信用生命保険」についてお話しします。
団体信用生命保険は、一般的に「団信(だんしん)」と呼ばれています。
住宅ローンを検討したことがある方なら、一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。
ただ、団信について詳しく理解している方は、意外と少ないように感じます。
例えば、
「団信に加入すると、どんな保障を受けられるの?」
「がんになったら住宅ローンがなくなるって本当?」
「持病があると住宅ローンを組めないの?」
「金利が少し高くなっても、保障を充実させた方がいい?」
「団信に入れば、今加入している生命保険は必要なくなる?」
こうした疑問を持つ方も多いと思います。
住宅ローンを比較するとき、どうしても金利に目が向きがちです。
もちろん、金利は重要です。
例えば、4,000万円を35年間借り入れる場合、金利が0.1%違うだけでも、毎月の返済額や総返済額に差が生まれます。
しかし、私は住宅ローンを選ぶ際に、金利だけで判断することはおすすめしていません。
なぜなら、住宅ローンは20年、30年、35年、場合によってはそれ以上の長い期間にわたって返済するものだからです。
その間に、病気になったり、働けなくなったりする可能性もあります。
万が一、住宅ローンを借りている方が亡くなった場合、残されたご家族はどうなるのでしょうか。
そうしたリスクに備える仕組みが、団体信用生命保険です。
最近では、死亡や所定の高度障害状態だけでなく、がんや三大疾病などを保障する商品も増えています。
ただし、同じ「がん団信」という名前でも、金融機関によって保障内容や適用条件が異なることがあります。
私は、団信を選ぶ際には、保障の名前だけでなく、どのような状態になったときに保険金が支払われるのかまで確認することが重要だと考えています。
今回は、団信の基本的な仕組みから、保障の種類、金利への影響、健康状態に不安がある場合の住宅ローン、そして団信選びで失敗しないための注意点まで解説します。
1.団体信用生命保険(団信)とは?住宅ローンとセットで考える理由
まず、団体信用生命保険の基本的な仕組みについて説明します。
団信とは、住宅ローンを借りている方が死亡した場合や、保険契約で定められた高度障害状態などに該当した場合に、保険金によって住宅ローンの残債が返済される仕組みです。
例えば、4,000万円の住宅ローンを借りてマイホームを購入したとします。
その後、住宅ローンの返済が進み、残りの借入金額が3,000万円になったとします。
この時点で、住宅ローンを借りている方が亡くなり、団信の保険金支払条件を満たした場合には、残っている3,000万円の住宅ローンが保険金によって返済されます。
つまり、残されたご家族が、その住宅ローンを返済し続ける必要がなくなるということです。
もちろん、団信の保障対象となる方や契約内容によって取り扱いは異なります。
例えば、ペアローンでは、原則としてそれぞれの借入に対して団信が適用されるため、一方が亡くなっても、もう一方の住宅ローンまで自動的になくなるとは限りません。
ただし、金融機関によっては、夫婦のどちらかに万が一のことがあった場合、双方の住宅ローン残債を保障する商品もあります。
このように、団信は住宅ローンの返済と家族の生活を守るための重要な仕組みです。
### 団信は必ず加入しなければならない?
多くの民間金融機関では、住宅ローンを利用する際に団信への加入を条件としています。
そのため、住宅ローンの審査では、年収や勤務先、個人信用情報だけでなく、団信に加入できるかどうかも重要になります。
一方、フラット35など、団信への加入が任意となっている住宅ローンもあります。
そのため、団信に加入できないからといって、すべての住宅ローンを利用できないというわけではありません。
ただし、団信に加入しない場合には、万が一のときに住宅ローンが残るリスクがあります。
そのため、別の生命保険や貯蓄なども含めて、返済に備える必要があります。
### 団信に加入すると生命保険はいらない?
ここも、よくいただく疑問です。
私は、団信に加入したからといって、すべての生命保険が不要になるとは考えていません。
なぜなら、団信と一般的な生命保険では、保障する目的が異なるからです。
団信は、主に住宅ローンの残債を返済するための保険です。
一方、一般的な生命保険では、残された家族の生活費や子どもの教育費などに備えることができます。
例えば、住宅ローンがなくなったとしても、毎月の食費や光熱費、教育費などは必要になります。
そのため、私はマイホームを購入する際には、現在加入している生命保険も含めて、家計全体の保障を確認することをおすすめしています。

2.団信の種類と保障内容|一般団信・がん団信・三大疾病・八大疾病
最近の住宅ローンでは、さまざまな種類の団信が用意されています。
そのため、どの保障を選べばいいのか迷ってしまう方も多いと思います。
ここでは、代表的な団信について説明します。
### ① 一般団信
一般団信とは、住宅ローンを借りている方が死亡した場合や、所定の高度障害状態などになった場合に保障される、基本的な団信です。
多くの民間金融機関では、一般団信の保険料相当額が住宅ローンの金利に含まれています。
そのため、一般団信に加入するために、別途保険料を支払う必要がない商品も多くあります。
ただし、一般団信では、がんと診断されたという理由だけで住宅ローンがなくなるわけではありません。
ここは、勘違いしやすいポイントです。
### ② がん団信
がん団信とは、一般団信の保障に加えて、所定のがんと診断された場合などに保障を受けられる商品です。
例えば、住宅ローンの残債が3,000万円あるとします。
その後、保険契約で定められたがんの診断確定条件を満たした場合、住宅ローンの残債が全額保障される商品があります。
ただし、すべてのがん団信が同じ保障内容ではありません。
例えば、がんと診断された場合に住宅ローン残債の50%が保障される商品もあれば、100%が保障される商品もあります。
また、上皮内がんなどが保障対象外となる商品や、一定の待機期間が設けられている商品もあります。
そのため、私はがん団信を比較する際には、単純に「がん保障あり」という表示だけで判断しないことが重要だと考えています。
### ③ 三大疾病保障付き団信
三大疾病とは、一般的に次の3つを指します。
- がん
- 急性心筋梗塞
- 脳卒中
三大疾病保障付き団信では、これらの病気について、契約で定められた条件を満たした場合に保障を受けられます。
ただし、注意していただきたいのが、**病気になっただけで必ず住宅ローンがなくなるわけではない**ということです。
例えば、急性心筋梗塞や脳卒中については、所定の状態が一定期間継続した場合や、所定の手術を受けた場合などを条件としている商品があります。
つまり、同じ三大疾病保障でも、保障を受けられる条件は金融機関や保険商品によって異なります。
私は、三大疾病保障を検討する際には、特にがん以外の保障条件を確認することをおすすめしています。
### ④ 八大疾病保障付き団信
八大疾病保障付き団信は、三大疾病に加えて、糖尿病や高血圧性疾患など、一定の生活習慣病を保障対象とする商品です。
ただし、八大疾病という名称が同じでも、対象となる疾病や保障条件は商品によって異なります。
例えば、対象となる病気によって、所定の就業不能状態が一定期間続くことなどが条件となる場合があります。
そのため、単純に「保障対象の病気が多いから安心」と考えるのではなく、どのような状態になれば保障を受けられるのか確認する必要があります。
### 団信の種類を比較
| 団信の種類 | 主な保障内容 |
|---|---|
| 一般団信 | 死亡・所定の高度障害状態など |
| がん団信 | 一般団信+所定のがん |
| 三大疾病保障 | 一般団信+がん・急性心筋梗塞・脳卒中 |
| 八大疾病保障 | 三大疾病+所定の生活習慣病など |
| ワイド団信 | 健康状態に関する引受基準を緩和した団信 |
※実際の保障内容、免責事項、支払条件は金融機関・保険商品によって異なります。
私は、団信を選ぶ際には、保障対象の数だけでなく、実際に保障が適用される条件を理解することが重要だと思っています。
3.団信の金利上乗せはいくら?4,000万円の住宅ローンで比較
次に、団信の保障内容によって住宅ローンの金利がどのくらい変わるのか説明します。
一般団信は、住宅ローンの金利に保険料相当額が含まれている商品が多くあります。
一方、がん団信や三大疾病保障などを追加する場合には、金利が上乗せされることがあります。
例えば、一般団信の住宅ローン金利が年0.8%だったとします。
がん団信を付けることで金利が0.1%上乗せされる場合には、年0.9%になります。
また、三大疾病保障を付けることで0.2%上乗せされる場合には、年1.0%になります。
ただし、これらは説明のための仮の条件です。
実際には、金融機関によって無料で付帯される保障もあれば、年齢や商品によって金利上乗せ幅が異なる場合もあります。
### 4,000万円を35年間借りた場合
例えば、次の条件で比較してみましょう。
借入金額:4,000万円
借入期間:35年間
返済方法:元利均等返済
ボーナス返済:なし
金利:全期間一定と仮定
| 金利 | 毎月の返済額(概算) | 35年間の総返済額(概算) |
|---|---:|---:|
| 年0.8% | 約109,200円 | 約4,587万円 |
| 年0.9% | 約111,100円 | 約4,666万円 |
| 年1.0% | 約112,900円 | 約4,742万円 |
| 年1.1% | 約114,800円 | 約4,822万円 |
※金額は概算です。諸費用・保証料などは含まず、実際の返済額は金融機関の計算方法などによって異なります。
例えば、金利0.8%と0.9%では、毎月の返済額に約1,900円の差が生まれます。
35年間では、総返済額に約79万円の差が生まれる計算です。
では、この約79万円をどう考えるべきでしょうか。
私は、単純に「金利が高くなるから、がん団信は付けない方がいい」とは考えていません。
反対に、「万が一のことが心配だから、保障はすべて付けた方がいい」とも考えていません。
重要なのは、追加される保障内容と費用が、ご自身やご家族にとって必要かどうかということです。
例えば、すでに加入している生命保険や医療保険が充実している場合には、保障が重複する部分もあるかもしれません。
一方、住宅ローンの残債がなくなることによって、家計への影響を大きく軽減できる場合もあります。
そのため、私は住宅ローンの金利を比較する際には、団信の保障内容も一緒に比較することをおすすめしています。









